調理か お花か
病院や介護施設の調理師をしていると、年末年始は出勤して、大量の年越しそばや、おせちを作ることになる。
疲れきって帰って来て、また凝ったおせちを作る気力は残っていない。さいわい私はおひとり様、いつも1時間ほどで出来る簡単おせちだ。
今年は定年退職して、時間はたっぷりあったけど、やっぱり私には、このおせちが性にあってるみたい。
私は、地元の短大を卒業して、20年近く東京でOLをしていた。30代の終わりに、父が亡くなり、母が要介護状態になってしまったので、この地方都市に帰って来た。
そして、趣味として続けていた、生け花とフラワーアレンジメントのインストラクター資格を取り、母の介護をしながら、時間の許す限り、カルチャーセンターやPTA、お花屋さんの生け花教室などで教えてきた。
調理の仕事は、母が亡くなってから、生活の為に始めた。どうせ働くなら、好きな事で資格も取れる仕事にしようと思い、最初は病院の厨房に就職した。
そこでかなり鍛えられ、調理師の免許も取ることが出来た。あれからもう、11年になる。
職業には、適職と天職があると言う。
適職とは、自分の能力を使いお金を稼げる、生きて行く手段の為の職業で、天職とは、利益を得られなくても、自分が好きで仕方がない、あるいは人に喜んでもらえる、天から授かった職業だそう。
どちらも大切で、この二つのバランスを、うまくとって生きていければ、豊かな人生を送れそうだ。
私の天職はお花で、適職は調理師だとわかっている。だから、65歳からまた就活して、その適職で稼ぎまくる。
これって、もしかして二刀流?
生け花
レンギョウ、チューリップ、ラナンキュラス、パンジー、アイビー